初期設定では、OSとCPUに合ったパッケージを選ぶ、コアが起動することを確認する、有効なサブスクを追加する、プロキシを明示したリクエストで接続を検証する、の4点を済ませましょう。WindowsとmacOSでは、起動方法や実行環境、必要なシステム権限が異なります。解凍したばかりで画面は開くのに通信できない方に向け、実際の操作順に説明します。接続を確認してから、ルーティングや自動起動を設定してください。
1. インストールパッケージの選び方:OS・アーキテクチャ・実行環境
v2rayNはデスクトップクライアントの画面を提供し、実際の接続は呼び出されたコアが処理します。メイン画面が表示されても、コアが正常に動作しているとは限りません。ダウンロード時は、プラットフォームとCPUアーキテクチャに加え、必要な実行環境やコアがパッケージに含まれているかも確認しましょう。ファイル名にv2rayNとあるだけで選ばないでください。
環境に合ったフルパッケージ
おすすめ初めて使う場合は、必要なコンポーネントを含むとダウンロードページに明記されたフルパッケージを選びましょう。Windows版には従来のWPF UIとクロスプラットフォームUIがあります。macOSでは対応するクロスプラットフォーム版を選んでください。Windows用の実行ファイルはmacOSでは動きません。
おすすめのユーザー:初めてインストールする方、必要なコンポーネントを手動で追加する手間を減らしたい方。
外部の実行環境が必要なパッケージ
不足している依存関係がわかっている場合に選んでください。起動時に.NETがないと表示されたら、パッケージの説明に従って対応する実行環境をインストールします。WindowsのWPF UIでは通常、一般的なランタイムではなく、対応する.NET Desktop Runtimeが必要です。
おすすめのユーザー:実行環境を設定済みで、起動エラーを確認できる方。
Windowsでは「設定」→「システム」→「システム情報」でシステムの種類を確認します。macOSではAppleメニュー→「このMacについて」でチップを確認してください。Intel搭載機では通常x64、Appleシリコン搭載機ではarm64を選びます。ブラウザー名からアーキテクチャを推測したり、初回インストールでエミュレーション実行を前提にしたりしないでください。
2. 解凍と初回起動:配置先を決める
Windowsのポータブル版は、C:\Tools\v2rayNのような、現在のユーザーが書き込み可能でパスが変わらない場所に、パッケージ全体を解凍してください。圧縮ソフト内から実行ファイルを直接起動したり、実行ファイルだけを取り出したりしないでください。コアやリソース、設定用フォルダーの相対位置を保つ必要があります。通常の利用に管理者権限は不要です。TUNやシステムレベルの操作で求められた場合に限り、案内に従って許可してください。
OSごとの起動準備
Windows
- パッケージ全体を解凍し、一時解凍フォルダーではなく、解凍先にあるメインプログラムを起動します。
- 実行環境に関するメッセージが表示されたら、必要な環境の名称とアーキテクチャを確認してから依存関係を追加します。
- 起動に失敗したら、セキュリティソフトの履歴を確認し、コアがブロックされていないか調べてください。保護機能をすべて無効にするのは避けましょう。
macOS
- アプリケーション形式のパッケージは、まず「アプリケーション」フォルダーに移動します。その他のアーカイブ形式は、パッケージ内の説明に従ってすべて解凍してください。
- 初回起動がシステムにブロックされた場合は、まず入手元を確認し、「システム設定」→「プライバシーとセキュリティ」に表示される案内を確認してください。
- アプリが信頼できると確認できた場合に限り、システムが用意する許可方法を使ってください。セキュリティチェックを全体的に無効にしないでください。
プログラムを固定の場所で正常に起動できることを確認してから、サブスクを追加し、ログイン時の起動項目を作成します。後からフォルダーを移動してショートカットが無効になるのを防げます。
macOSでアプリが破損している、アーキテクチャに対応していない、実行できないと表示されても、すべてを権限の問題と決めつけないでください。まずパッケージの種類と解凍状態を確認し、システムの案内を読みます。配置先を変更したりアップグレードしたりする前に、クライアントのエクスポート機能で設定をバックアップしてください。バックアップにはサブスクの認証情報が含まれるため、公開場所に不用意にアップロードしないでください。
3. コアとサブスク:初期設定を順番に進める
まずはパッケージに含まれるコアと既定の設定を使い、TUNや複雑なルーティング、複数の上流プロキシはまだ有効にしないでください。VMessとVLESSはプロトコル名、Xrayはコアの名称、v2rayNは管理画面です。それぞれを混同しないようにしましょう。ノードに特定のトランスポートやセキュリティパラメーターが設定されている場合、選択したコアがそれらに対応している必要があります。
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コアを確認する
「設定」→「パラメーター設定」を開き、「Coreタイプ」に関する項目を確認します。画面によっては「Coreタイプ設定」として独立していることもあります。初回はパッケージに含まれる設定を使い、コアファイルが存在することと、ログに「ファイルが見つからない」などのエラーや起動失敗がないことを確認してください。
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ポートを控える
「設定」→「パラメーター設定」で、ローカルの待受ポートと待受アドレスを確認し、実際の値を控えます。初回はループバックアドレスでの待ち受けを維持し、「LANからの接続を許可」は有効にしないでください。PCのプロキシを意図せず他のデバイスに公開するおそれがあります。
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グループを追加する
「サブスクグループ」→「サブスクグループ設定」を開き、「追加」または「+」からグループを作成します。提供元がわかる名前を入力し、
https://example.com/sub?token=xxxxのような完全なサブスクURLを貼り付けてください。この例からサーバーを取得することはできません。 -
サブスクを更新する
保存後、「サブスクグループ」メニューから「すべてのサブスクを更新(プロキシを使用しない)」を実行します。接続先がまだない初回は、現在のネットワークから更新してください。直接接続に失敗し、利用可能なプロキシがすでにある場合に限って、プロキシ経由での更新を試します。依存関係が循環するのを避けるためです。
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サーバーを選ぶ
更新後の一覧からサーバーを選び、右クリックメニューの「アクティブサーバーに設定」または現在の画面にある同等の操作を行います。ログでコアが正常に起動したことを確認してから、接続をテストしてください。サブスクの更新に成功したのは一覧を取得できたという意味で、すべてのサーバーに接続できることを示すものではありません。
ノードのパラメーターは、有効なサブスクまたはサービス提供元から入手してください。VLESSの公開鍵、サーバー名、トランスポートパスを推測して設定しないでください。一覧が空の場合は、サブスクの有効期限、グループのフィルター条件、更新ログを確認します。同じURLを何度も追加しても重複項目が増えるだけで、接続できない問題は解決しません。
4. ローカルポートとシステムプロキシ:個別に確認する
システムプロキシは、その設定に従うアプリの接続先をローカルの待受ポートに向ける機能であり、すべての通信を自動でプロキシに流すものではありません。ターミナルや一部のブラウザー拡張、独自のネットワーク機能を持つアプリは、個別の設定を使うことがあります。まずローカルの接続口を確認し、その後でシステムプロキシを有効にすると、最初から複数の設定を同時に変更するより問題を特定しやすくなります。
ここでの10808はコマンドの例であり、使用中のバージョンの既定値とは限りません。まず、そのポートでSOCKSまたは互換性のある混合ポートが待ち受けていることを確認してください。Windows PowerShellでは、コマンドのエイリアスによる違いを避けるためcurl.exeを使います。macOSの「ターミナル」ではcurlを使います。以下のコマンドはOSに応じてどちらか一方だけ実行してください。
# Windows PowerShell
curl.exe --proxy socks5h://127.0.0.1:10808 --connect-timeout 5 --max-time 15 -I https://example.com/
# macOS ターミナル
curl --proxy socks5h://127.0.0.1:10808 --connect-timeout 5 --max-time 15 -I https://example.com/
socks5hは、接続先ドメインの名前解決をプロキシ側で行う指定です。正常なHTTPレスポンスが返れば、この明示的なプロキシリクエストは成功しています。ただし、すべてのWebサイトやアプリの通信がプロキシ経由になったわけではありません。ローカルポートに接続できない場合は、コアの動作状況とポート番号を確認します。ローカル接続は成功するのにリモート側のハンドシェイクがタイムアウトする場合は、サーバーとトランスポートのパラメーターを確認してください。
- システムプロキシを有効にする:v2rayNのメイン画面下部またはトレイメニューから「システムプロキシ」→「システムプロキシを自動設定」を選びます。画面によって項目の場所は異なる場合があります。
- Windowsで確認:「設定」→「ネットワークとインターネット」→「プロキシ」を開き、手動プロキシの接続先がローカルになっていて、ポートがクライアントのHTTPポートまたは混合ポートと一致していることを確認します。
- macOSで確認:「システム設定」→「ネットワーク」→現在のネットワークサービス→「詳細」→「プロキシ」を開きます。Wi-Fiと有線ネットワークの両方を使う場合は、現在接続中のネットワークサービスを確認してください。
- ブラウザーで確認:プロキシ設定を上書きする拡張機能を一時的に無効にし、同じWebサイトでテストします。出口IPを確認する場合は、プロキシ使用前後のIPを比較し、サービス提供元の案内と照合してください。
5. ルーティング・TUN・自動起動:接続確認後に設定する
システムプロキシはアプリの通信をどこへ渡すかを制御し、ルーティングルールはコアが受け取った通信の出口を決めます。両者は別の階層です。「中国本土を迂回」といったルールを選ぶと、中国本土のWebサイトには直接接続される場合があります。これはルールどおりの動作であり、中国本土のWebサイトひとつだけを見てプロキシの障害と判断しないでください。
| 設定項目 | 初回のおすすめ | 変更するタイミング |
|---|---|---|
| ルーティングルール | まずはパッケージに含まれるプリセットを使い、現在のモードを控える | 基本接続を確認してから、ドメインやIPのルールを追加する |
| TUN | 権限やルーティングの変数を減らすため、最初は無効のままにする | システムプロキシに従わないアプリの通信も処理したい場合に検討する |
| LANからのアクセス | 無効のままにし、ローカルでのみ待ち受ける | 他のデバイスから利用する必要があり、アクセス制御を設定した後に有効にする |
| 自動起動 | まず手動での起動と終了をそれぞれ確認する | プログラムの配置先とプロキシの動作が安定してから有効にする |
TUNは仮想ネットワークインターフェース、ルーティング、DNSに関わる機能で、「より速いシステムプロキシ」ではありません。使用中のプラットフォームとパッケージの説明に従って権限を設定してください。有効化後にネットワークの問題が起きたら、まずTUNを無効にして元のプロキシ設定に戻します。DNS、ルーティング、サブスクを同時に変更しないでください。一度に一項目だけ変更すれば、原因を特定できます。
自動起動の確認手順
- Windowsでは「設定」→「パラメーター設定」で「起動時に自動起動」を探します。項目がなければ、OS標準のスタートアップアプリ機能を使って設定してください。起動方法を複数登録するのは避けましょう。
- macOSでは「システム設定」→「一般」→「ログイン項目と機能拡張」を開き、ログイン時に開くアプリを確認します。OSのバージョンによっては「ログイン項目」と表示されます。
- 起動時にシステムプロキシも自動で有効にするか、終了時にプロキシ設定を解除するかを確認してください。ログイン後に一度再起動し、まずコアが正常に動作することを確認してからブラウザーをチェックします。
- 正常に終了するときは、「システムプロキシ」→「システムプロキシを解除」を選んでからクライアントを終了します。異常終了後にネットワークへ接続できなくなった場合は、システムプロキシの接続先が停止中のローカルポートのままになっていないか、まず確認してください。
6. 初回インストールでよくある質問
画面は開くのに、コアの起動に失敗するのはなぜ?
まずログに記録された最初の起動エラーを確認してください。画面とコアは別プロセスです。解凍が不完全、実行ファイルが隔離された、ポートが別のプロセスに使用されている、といった原因が考えられます。別のv2rayNを終了し、パッケージ全体を解凍し直して確認しましょう。画面が表示されるだけでプロキシが動作していると判断しないでください。
Windowsでローカルポートが使用中と表示された場合、どう調べる?
ターミナルで以下のポート確認コマンドを実行し、最後の列に表示されるプロセスIDを確認してから、タスクマネージャーでアプリ名を調べます。ポートを変更する場合は、システムプロキシと手動で設定したアプリの両方を更新してください。出所がわからないシステムプロセスは終了しないでください。
サブスクの更新は成功したのに、ブラウザーで開けないのはなぜ?
まずアクティブサーバーが設定されていることを確認し、プロキシを明示したリクエストを実行します。リクエストは成功してブラウザーだけ失敗する場合は、システムプロキシ、ブラウザー拡張、個別のプロキシ設定を重点的に確認してください。リクエストも失敗する場合は、コアのログを確認します。自動起動の設定を繰り返し切り替えても解決しません。
クライアントを終了したら、通常のWebサイトも開けなくなった?
クライアントを再起動し、「システムプロキシ」→「システムプロキシを解除」を実行します。プログラムを起動できない場合は、システムのネットワーク設定を開き、ローカルポートを指している手動プロキシを無効にしてください。組織のポリシーで管理されているネットワークでは、元の設定を確認してから操作し、組織の指定を上書きしないでください。
# Windows:ポートを実際の待受ポートに置き換える
netstat -ano | findstr :10808
# macOS:このTCPポートを待ち受けているプロセスを確認
lsof -nP -iTCP:10808 -sTCP:LISTEN
トラブルシューティングでは、エラーが発生した時刻、システムアーキテクチャ、パッケージの種類、ログに記録されたエラー内容を控えてください。スクリーンショットやログを共有する前に、サブスクURL、認証情報、ユーザーID、サーバーの機密パラメーターを隠します。基本接続が安定したら、必要に応じてルーティングルールや自動化設定を一つずつ追加してください。再現可能な小さな問題を、複数の設定が影響し合う状態にしないことが大切です。